経営相談・資金

セミナー・イベント・交流会

共済・会員サービス

販路拡大・事業支援

検定試験

各種証明

横浜商工会議所について

貸会議室のご案内
Facebook
Twitter
youtube
  1. トップページ
  2. 経営相談・資金
  3. 商店街支援事業
  4. 反町駅前通り商店街のご紹介①(YOKOHAMA商工季報2019夏号)

反町駅前通り商店街のご紹介①(YOKOHAMA商工季報2019夏号)

反町駅前通り商店街:店舗紹介編

●商店街を盛り上げるために!

 「東横線で一番乗降者数の少ない駅、反町。国道1号のおかげで商店街が左右に分断されている街、反町。そもそも”たんまち”と読んでもらえず”そりまち”と読まれる反町(笑)。でも、隣の横浜駅とは徒歩10分前後で行き来できるし、横浜駅北口再開発エリアとは隣接しています。逆に言えば、まっさらで可能性がたくさん残っているんですよ」。
 反町駅前通り商店街会長であり、「斉藤印房」2代目社長でもある斉藤隆さんは、自虐を交えつつ熱く語ります。地域の財産としてつねに有効活用を意識しているのは、東横線の地下化によって整備された「東横フラワー緑道」。
 「国の『にぎわい補助金』を利用して初めて緑道でイベントを開催したのは2015年。フリーマーケットや音楽祭で盛り上がりました。やって来た小さな子どもが”わぁ!”という顔をしたのが印象的でしたね。いつもの場所が楽しそうな場所に変わっているっていう、驚きと感動でしょう。そんな笑顔をもっと見たくて『東横フラワー緑道フェスタ』と名づけて、地域の方々と年に4回ペースで続けるようになりました。去年は、高島山トンネルの中で開催した東欧や中東のワインを紹介するワインフェスタが好評でしたよ」。
 緑道イベントを続ける中で長野県飯田市とのつながりが生まれ、相互交流しております。いつか神奈川区と飯田市が姉妹都市になれれば……という大きな夢を斉藤会長は温めています。
 今年の4月には、イングレス公式イベント「ミッションデイ」が大成功。イングレスとは、スマホを使った陣取りゲームのようなもので、「ミッションデイ」と呼ばれるのはオンライン版のスタンプラリーイベントです。
 「あの日は約1000人の方々が来てくださいました。商店街始まって以来の集客でしたね。商店街の売上も上がって、みんな大喜び。福富食肉店さんは食べ歩きのできるコロッケが人気で、夕方になる前に売り切れちゃったって(笑)」。
 商店街を盛り上げるために、つねにアンテナを立てて走りまわる斉藤会長。そんな斉藤会長が「反町駅前通り商店街と言えば、この人!」と太鼓判を押す3名の方をご紹介しましょう。

反町駅前通り商店会会長 斉藤 隆さん
会長を務めるのは今年で5年目。広い
人脈と持ち前の発想力を生かして、
つねに商店街を盛り上げる作戦を
練っています。
(斉藤印房の店頭で)

●商店街を彩るみなさん①:良心書道教室

 まずは、「この商店街で一番元気のある人」と誰もが口をそろえる『良心書道教室』の主宰・山室良峯(りょうほう)先生。この教室だけでも老若男女合わせて200名以上の生徒さんがいらっしゃるそう。
 「ここに教室を構えたのは、いまから30年前。このビルは3年前に建てました。80歳になるまでにビルを建てるのが昔からの夢でしたからね。この年齢なのに、銀行からローンを組んでも大丈夫だって、お墨付きをもらったんですよ(笑)」。
 これだけ活気があるのは、多くの指導者が育っているから。
 「僕が育てた指導者は12名。弟子が育てば教室も、私の”書”に対する志も広がっていくんです。私ひとりだと限界がありますから」。
 そう語る山室先生の若さの秘訣は、若い人たちと付き合うこと。お楽しみは、教室を飲み屋に早変わりさせて、生徒さんとカラオケを楽しむひとときだそう。

良心書道教室の山室良峯先生

●商店街を彩るみなさん②:カフェ ペガサス

 お次は、「NPO法人精神保健福祉を推進する神奈川区の会」が運営する地域活動支援センター「カフェ ペガサス」の施設長、惠美奈々(えみなな)さん。オープンからすでに16年、すっかり地域に根付いています。
 「いま在籍しているのは43名。精神に障害をもつ方の居場所づくりや就労のためのステップアップなど、それぞれが目標を持ってがんばっています。お店づくりやメニューも皆で考え、一緒に決めていくことを大事にしています。地域のカフェとして、みなさまに利用していただけたらうれしいですね」。
 500円でスープとサラダが付くランチメニューは、その美味しさでも評判。月1回の「ペガサスマルシェ」の開催日には、同じ神奈川区内の羽沢の農家さんから届く新鮮な野菜がずらりと並び、多くのお客さんで賑わいます。

カフェ ペガサスの施設長 惠美奈々さん(左端)とスタッフのみなさん

●商店街を彩るみなさん③:反町かとう

 最後は、舌の肥えた反町の住民たちが行列を作る和食の名店「反町かとう」のご主人、加藤伸明さん。オープン4年目、全20席をご夫婦で切り盛りしています。
 「生まれは妙蓮寺ですが、京都の本格的な料亭で京料理を15年間徹底的にやってきました。魚はすべて豊洲で仕入れた旬のもの、ランチタイムでも相席は絶対になし。こだわり?何もないです。当たり前のことをやっているだけですから」。潔い言葉の裏に、料理を極める人の矜持がにじんでいました。

反町かとう

 穏やかな雰囲気の漂う反町駅前通り商店街ですが、実は、戦前には遊郭があり、今とはまた違った顔をしていたといいます。次回は、反町駅前通り商店街の歴史を遡ってみましょう。