第175回 通常議員総会を開催しました
第175回通常議員総会が7月26日、当所横浜シンポジア議場で開かれ、令和5年度事業報告・収支決算、常議員の補欠選任について審議され、全議案が原案どおり承認された。
議案に先立ち、上野会頭より冒頭挨拶があり、まず経済情勢について、「6月に日本を訪れた外国人旅行者は313万人と月ごとで過去最多となり、訪日客による年間消費額も過去最高を更新して約8兆円規模になる見通しになるなど、インバウンド需要が堅調に推移している」と述べる一方、「中小企業を取り巻く経営環境は、依然として資源・原材料価格が高止まりする中、円安基調や人材確保に向けた賃上げなど、厳しい状況にある」と懸念を示した。また、厚生労働省の審議会で示された最低賃金の引き上げ幅の目安が、全国平均で過去最大の50円となったことについて、「今回の引き上げ額の決定は、昨年から続く賃金、物価の大幅な上昇を反映したものと受け止めている。しかし、中小企業では依然として労務費を含む価格転嫁が十分には進んでいない状況にあるため、今後、地方最低賃金審議会において検討が行われる際には、企業の実態や地域の実情を踏まえた審議が行われることを強く望む」と述べるとともに、最低賃金の目安が全国で2番目の高水準である神奈川県の状況について、「最低賃金は、神奈川県内一律だが、横浜・川崎などの都市部と県西部・県北部とを比べると、物価や賃金にかなりの格差が生じている。特に県境地域では、隣接県である静岡県や山梨県と同じ地域経済圏にありながら、最低賃金の違いから人件費の負担が重くなり、経済活動において大きな不利益が生じている。このような不均衡が解消されるよう、今後、日本商工会議所をはじめ関係団体と連携して、地域の実情に即した最低賃金の導入について政府等へ強く要望をしてまいりたい」との考えを示した。
また、国際園芸博覧会GREEN×EXPO2027について、「国際園芸博覧会の開催まで1000日を切り、開催地横浜として、機運の盛り上げをさらに加速させるとともに、神奈川県内、関東圏内の商工会議所とも連携し、機運の輪を広げていきたいと考えている。横浜商工会議所においても、会員向けのPR周知として、今月10日に発行した会報誌『商工季報』において、『GREEN×EXPO 2027』の特集記事を掲載するとともに、一般会員の皆様に対し、開催にあたって民間の資金協力が必要となる会場建設費への寄付のお願いを掲載させていただいた。国際園芸博覧会を成功へと導くため、引き続き、2027年国際園芸博覧会協会や横浜市などと連携を深めるとともに、機運醸成や会場建設費への寄附依頼等に努めるので、議員の皆様においても、ご理解とご協力を賜るようお願いしたい」との協力依頼があった。
最後に、今期の任期が残り3ヵ月となったことを受け、多くの事業に取り組み成果を上げる事ができたとし、特に会員増強については、3期連続で会員数は増加し、3カ年度合計で495件の純増となり、その協力に対し感謝の意を示した。
引き続き議案審議となり、令和5年度事業報告・収支決算(案)については野口副会頭から以下の通り詳細な説明があり、承認された。
事業報告では、「2027年国際園芸博覧会」について、横浜市や国際園芸博覧会協会と連携を図りながら機運醸成に積極的に取り組むほか、会場建設費の寄付金募集に尽力した。
中小・小規模事業者への総合的支援については、引き続き、新型コロナウイルス及び物価高騰等に関する特別相談窓口を設け、これらの影響を受ける事業者の経営相談に応じたほか、中小企業のデジタル化支援やSDGs経営へのサポート、商店街振興等に努めた。
組織基盤強化については、議員紹介による加入が例年より伸びた結果、15年振りに年度末会員数が12,200件台を突破し、新規加入件数695件、退会593件、純増102件となり、3期連続で会員数が増加となった。
会員交流事業については、従来の交流事業に加え、少数で双方向、体験型が特長の交流会「ハマコミ!」を立ち上げるなど、会員企業のビジネスチャンスの創出・拡大に努めた。また、3月には当所のホームページをリニューアルしたほか、WEB入会申込みやAI Chatbotを活用した経営支援情報の提供など新しい機能・サービスを盛り込んだ。
最後に、1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」について、被災された方々や関連企業に心からのお見舞いを記述した。
収支決算では、一般会計、特別会計を合わせた全会計の収入決算額が前年度繰越金を合わせ31億7,203千円、支出決算額が27億55,225千円、収支残高は前年度比17.3%増の3億51,978千円となった。
常議員の補欠選任では、小売部会から豊田隆信氏(㈱そごう・西武 そごう横浜店)、竹下真氏(㈱髙島屋 横浜店)、金子新司氏(㈱京急百貨店)が指名を受け、承認された。
総会終了後には、関東商工会議所連合会 ベスト・アクション表彰 伝達式、横浜商工会議所表彰が行われ、当日出席した表彰者には、上野会頭から賞状が手渡された。
関東商工会議所連合会 ベスト・アクション表彰 伝達式(敬称略)
☆関商連管内各商工会議所の事業活動に関連して、まちづくりの推進や地域活性化、会議所の知名度貢
献など顕著な貢献(ベスト・アクション)をしている者を表彰する
【該当者】
株式会社オオスミ
代表取締役 大 角 武 志
横浜商工会議所表彰(敬称略)
☆第1条(役員または議員であって6年以上在任した者が退任の場合に表彰する)に基づく表彰
【該当者】
日本発条株式会社
茅本 隆司 7年 3ヶ月
☆表彰規則第2条(役員または議員の職に在任中の者であって、その在任年数が15年以上に
およぶときは5年ごとに表彰する)
【該当者】
株式会社アート宝飾
六川 勝仁 45年