環境対策施設等視察会~宇都宮 スマートエネルギー事業&日産自動車栃木工場視察~を開催しました(横浜市環境保全協議会)
2026年3月3日、横浜市環境保全協議会および横浜商工会議所の主催により「環境対策等施設視察会」を開催しました。本視察会では、環境保全や脱炭素化に向けた最新の取り組みを学ぶべく、栃木県の先進的な施設を訪問しました。ビジネスのヒントや環境対策の参考になる、充実した視察の様子をご報告いたします。
■ 再エネ100%で走る!次世代型路面電車「宇都宮ライトライン(LRT)」



まずは宇都宮駅から、話題の「宇都宮ライトライン(LRT)」に乗車して移動しました。このLRTは、「家庭ごみ等の焼却によるバイオマス発電」や「家庭用太陽光発電で余った電気」など、地域由来の再生可能エネルギーだけで走行する次世代型路面電車システムです。地域のエネルギーを地域で消費する「地産地消」の優れたモデルとして、大いに参考になる体験からのスタートとなりました。
■ 国内初の工場間連携!「清原スマートエネルギーネットワーク」



最初の視察先は「清原スマートエネルギーセンター」です。 ここでは、東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社と、清原工業団地内にあるカルビー株式会社・キヤノン株式会社・久光製薬株式会社の3社が連携し、国内初となる既存工業団地での「工場間一体省エネルギー事業」を展開しています。この事業では、エネルギー需要の近くで発電し、その排熱も有効利用する大型ガスコージェネレーションシステム(CGS)を中心に、独自の電力自営線と熱導管でネットワーク化し、熱と電気の面的利用によるエネルギーの効率化を図っています。これらの設備に対して、ICTを活用して電力と熱を最適制御・管理することで、単独の事業所では困難な「約20%の省エネ・省CO2」を実現しています。
また、こうした分散型エネルギーシステムの導入により、停電時でも電力と熱の供給を継続できる「エリアのレジリエンス(強靭性)の向上」も実現し、エネルギーの地産地消という技術的な面だけでなく、魅力あるまちづくりや地域経済の活性化にも貢献しており、企業間連携による環境対策とレジリエンス強化の素晴らしい成功事例として、ビジネスの観点からも非常に勉強になる見学となりました。
■ 先進技術と環境対策の融合「日産自動車株式会社 栃木工場」






続いて、南北に4kmという広大な敷地面積を誇る「日産自動車株式会社 栃木工場」を訪問しました。工場内では、創業者 鮎川義介氏の「他がやらぬことをやる」という精神のもと、無人搬送車(AGV)が音楽を鳴らしながら自動で部品を運ぶなど、最新の自動化・効率化技術を間近で体感しました。また、世界初となる「ボディとバンパーの同時塗装技術」により、見栄えを良くするだけでなくCO2排出量を25%削減した画期的な取り組みを、臨場感あふれるバーチャルツアーで学びました。さらに、同工場でトライアル運用が行われている、バイオエタノールを燃料とする「SOFC(固体酸化物形燃料電池)を用いた定置型発電システム」の実証施設を視察。食料と競合しない植物(ソルガム)由来の燃料を活用し、大気中のCO2増加をゼロに近づける「カーボン・ニュートラル・サイクル」の実現に向けた先進的な挑戦を目の当たりにしました。工場見学後には、昨年リニューアルされた近未来的なゲストホールにて、ウサイン・ボルト氏のサインが入った世界に3台だけの特別なGT-Rなどを見学。最先端の環境技術と、日産が培ってきた走りの情熱の双方に触れる貴重な機会となりました。
■ おわりに
今回の視察会は、最先端の環境エネルギー事業や、日本のモノづくりを支える工場の自動化技術など、自社のビジネスや環境保全活動に直結する実践的な知識を得られる大変有意義な機会となりました。横浜商工会議所・横浜市環境保全協議会では、今後も皆様のビジネスのヒントとなり、環境保全の参考になるような視察会やイベントを企画してまいります。