自民党内に環境税導入を推進する議員連盟を設立しようとする動きがあり、こうした動きに反対するために、平成16年11月9日に、地元選出の自民党所属の国会議員に対して、以下の文書をもって、陳情しました。
「環境税」の導入に断固反対する

日本商工会議所
横浜商工会議所

  わが国の温室効果ガスの排出に関しては、京都議定書で約束した6%削減について、その達成は困難であるとの評価がなされており、追加的な対策が検討されているが、その一環として、いわゆる「環境税」の導入の議論が行われている。
  環境省は、環境税の導入により、ガソリンなどエネルギー価格の上昇がエネルギー消費の抑制につながるとともに、税収を温暖化対策に活用することで、温室効果ガスの排出削減が図られる、と主張している。
  しかしながら、原油価格の高騰によりガソリン価格が10円以上も上昇する一方で、ガソリンの消費量はほとんど減少しておらず、環境省が主張する数円/gの価格上昇では消費抑制は到底期待できない。また、政府予算の中で、すでに1.2兆円が温暖化対策関係予算として計上されており、さらなる追加財源の必要性も明確になっていない。
  そもそも、地球温暖化問題は、まさに地球規模で解決しなければならない課題であり、その対策を実効あるものとするためには、世界各国の国際的な協調が不可欠である。それにもかかわらず、世界最大のCO2排出国である米国は京都議定書から離脱し、また、同じくCO2排出量の上位を占める中国やインドなどの発展途上国は、そもそも削減義務が課されていない。CO2排出量において世界全体の5%を占めるに過ぎないわが国が、温暖化対策のために新たに税を導入しても、地球温暖化問題の真の解決にはつながらない。
  また、新税の導入はわが国におけるエネルギーコストの増大を招き、経済に致命的な打撃を与え、地球温暖化対策推進大綱に定める「環境と経済の両立」は困難となる。特に、厳しい経営環境の中でコスト転嫁が困難な中小企業は、大きな負担のしわ寄せを余儀なくされ、地域経済や雇用に多大な影響を与えることが懸念される。
  むしろ温暖化防止のためには、温室効果ガス排出量の増大が顕著な民生・運輸部門における削減を図るための国民的取り組みの展開や、温室効果ガス排出量の大きい米国等の積極的な参画を促す方が効果的であり、「環境税」の安易な導入には断固反対である。

以 上